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多角度光散乱検出器 Viscotek SEC-MALS20

Viscotek SEC-MALS20は20角度で散乱光を測定する多角度光散乱検出器(MALS: Multi Angle Light Scattering)で、絶対分子量、慣性半径(Rg)で表される分子サイズを測定する事ができます。

SEC-MALS20

  • 20角度での散乱光を同時に測定することにより、絶対分子量を算出します。
  • 散乱光の散乱角度依存性データから高分子の慣性半径Rgを正確に計算します。
  • 液体クロマトグラフィーシステム、および示差屈折率(RI)検出器と組み合わせて使用します。
  • コンパクトな設計により実験室スペースを有効活用できます。
  • 21CFR part11に対応可能です。

SEC-MALS20のテクノロジー

サンプルが垂直に流れる円筒形フローセルと放射状に20台の検出器が配置された光学系を採用しています。

  • どの散乱角度でも、散乱光はセル面から垂直に出射するので、散乱光を効率よく受光可能です。
  • MALSとしては低角度の12°までデータ取得できます。
  • 絶対分子量測定においてもっとも重要である低角度の散乱光データの高精度取得が可能です。
  • 溶媒の屈折率値による散乱角度補正が不要、溶媒の屈折率によるセル交換が不要で、散乱角度は
  • 溶媒に依らず固定値となります。
  • セルの出入り口で起こりうる乱流を避けた光学配置によりノイズを軽減します。

測定原理

光が分子に当たると、分子は振動し双極子が誘発し、その光と同じ波長で散乱(レイリー散乱)します。
静的光散乱法は様々な散乱角から散乱強度を測定し、散乱強度の角度依存性から、散乱体の大きさ、形、配向(向き)などの情報を得ます。小さい角度には粗い構造情報が、大きい角度には細かい構造情報が入っています。

光の散乱現象については、散乱体の大きさによって等方散乱と非等方散乱に分類されます。

静的光散乱の理論式は下記のように示されます。

また、サンプル濃度を変えていくつかの角度での光散乱を測定し、K*c/R(θ)を縦軸に、sin2(θ/2)+kc(kは任意の定数)を横軸にプロットしたものをZimmプロットと言います。
ここで、散乱角度θを0°に外挿したプロットと濃度cを0に外挿したプロットを求めると、θ→0ではsin2(θ/2)→0なので傾きから第二ビリアル係数A2を求めることができ、c→0では2A2c→0なので傾きからRMS半径Rgを求めることができます。GPC測定のような非常に希薄な濃度条件下では2A2c項は無視することができますので、sin2(θ/2)→0となるようにプロットすれば、y切片から分子量Mwを、傾きからRMS半径Rgを求めることができます。

この光散乱法の特徴は、分子量既知の標準物質を必要としない絶対分子量測定法であることです。

仕様

光源

レーザーダイオード

光源波長

660nm

光源出力

最大120mW

散乱光受光角度(検出器)数

20(12°~164°まで)

セル容積

63μL

アナログ信号入力

±10V、24bitを4ch

測定分子量範囲

1000以下から10⁷g/mol (サンプルに依存します。)

分子量測定精度

±2% (NIST標準試料SRM1478)

慣性半径(Rg)測定範囲

10~150nm (サンプルに依存します。)

計算モデル

Zimm、Berry、Debye

温調範囲

室温+10℃より60℃まで

電源電圧、周波数

90~250V、50/60Hz

消費電力

60W

装置サイズ(W×D×H)

26×46×16cm

重量 16.5kg
レーザークラス(CE marking)

クラス1

21CFR part11

OMNISECソフトウェア使用時(詳しくはお問合せ下さい。)

PC (推奨)

通信:USBポート
OS:Windows最新OS対応(詳しくはお問合せ下さい。)

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